婦人科外来・健診

幼少期から老年期まで
全ての女性の健やかな生活をサポートします。

生理のお悩みから、子宮頸がん・体がん検診のほか、HPV検査、卵巣の病気や、子宮の良性疾患(子宮筋腫・子宮内膜症)、更年期まで診断・治療のご相談をいただけます。

写真:問診のイメージ

生理のお悩み

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)は、生理前3-10日間に発症する多様な身体的、精神的症状で、生理開始とともに減弱あるいは消失するものです。
身体的症状は倦怠感、腹痛、頭痛、腰痛、むくみなどさまざまです。
精神的症状は気分の変動、イライラ感、易怒性、抑うつ気分などです。
原因は不明ですが、ホルモンバランスが関与すると言われております。かなり多くの女性にみられるもので、日常生活に支障がある場合は治療の対象です。
治療は低用量ピルなどのホルモン療法が主体であり、漢方療法、利尿薬、抗精神薬などを処方します。精神的症状が強い場合は診療内科をご紹介させていただくこともあります。

生理不順(思春期外来・アスリート外来)

年齢にもよりますが、一般に生理の周期(生理開始日から次回の生理開始日まで)は30日前後(25-35日)です。
生理不順の原因は、体質や過度のストレス、食生活、生活リズム、過度の運動やダイエット、環境の変化などさまざまで、ホルモンバランスの乱れに起因します。
生理不順の場合、無排卵のことも多く、悪化すると不妊症の原因につながりうるため、受診いただき治療をお勧めいたします。
治療は十分な問診カウンセリングを行い、必要に応じてホルモン療法などの投薬治療を行います。

生理の移動

生理をずらす方法は、生理を早く来させる方法と遅れさせる方法があります。
①早める:次回の生理を早める場合は、今回の生理中に受診をしてください。
②遅らせる:来てほしくない生理開始予定日の5日前までに受診をしてください。

婦人科検診・治療

子宮がん検診

子宮は妊娠・出産において非常に大きく関わる場所ですが、目に見える場所ではないため、何も症状がなくても病気が見つかることもあります。
子宮がん(子宮頸がん/子宮体がん)は初期段階ではほとんど自覚症状がなく進むことが多いですが、早期発見・早期治療の効果が高いと言われていますので、20歳を過ぎたら定期的な検診がとても重要です。市の子宮がん検診も指定医療機関として承っていますので、ご希望の方はお電話でご予約ください。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍で、女性の25~30%が発症するとされていて、珍しい疾患ではありませんが、悪性に変化することはほとんどないとされています。
ただ、放置しておくと閉経までは徐々に増大していき、そうなると手術が必要になることもあります。
症状としては、月経時の出血量の増加や痛み、貧血、便秘などがあります。
子宮筋腫ができる場所や大きさなどによっては不妊の要因になることもありますので、生理でお悩みの方、妊娠を希望される方などは受診をおすすめします。当院では薬物療法を行い、手術が必要な場合には近隣の病院をご紹介させていただきます。

子宮内膜症

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が、子宮内膜以外の場所に発生する症状で、女性の5~10%が発症するとされています。
子宮内膜とは、子宮内部の内側を覆っている粘膜で、妊娠すると胎児の「ベッド」の役割を果たします。月経は、子宮内膜が増殖、剥離を繰り返す現象で、子宮内膜が剥離したものが月経血です。子宮内膜の組織は、本来は子宮内にしか存在しませんが、子宮内膜症を発症した場合には、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所にも点在してしまいます。
そのほとんどは良性ですが、悪化することもあり、症状の進行段階によっては不妊の要因になることもありますので、生理でお悩みの方、妊娠を希望される方などは受診をおすすめします。子宮筋腫と同じく、確実な発症原因は不明です。

不正出血

ホルモン異常や病気などによって、生理の時以外に性器から出血することを総称して「不正出血」と呼びます。不正出血の種類は原因ごとに大きく2つに分かれていますが、出血の色や量、頻度は原因によってさまざまです。

❶器質性出血…病原菌の感染、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮腟部びらん、子宮体がん、子宮内膜炎…などの子宮または膣の病気が原因となる不正出血です。流産、異所性妊娠なども原因に考えられます。出血する原因が病気により引き起こされている場合があるため、原因となっている病気を治療する必要があります。

❷機能性出血…機能性出血は、疲労やストレスによってホルモンバランスが崩れるホルモン異常や、卵巣機能不全、月経異常、排卵期出血(中間期出血)などが原因となり、不正出血全体の約30%が機能性出血に当たります。特にホルモンバランスが不安定になりやすい思春期(若年層)と更年期に起こることが多いです。

また、病気ではありませんが一時的にホルモン分泌が変動することで生理と生理の間に少量の出血がおこる「中間期出血」があります。出血の様子や考えられる原因によって検査方法も異なるため、診察にお話を伺ってから必要な検査方法を判断させていただきます。

ブライダルチェック

ご結婚、ご妊娠前に、これからご妊娠や分娩をするのに障害となる婦人科的な問題がないかどうかをあらかじめチェックできます。
検査項目として、子宮ガン検査、超音波検査による卵巣・子宮のチェック、貧血などの一般検査、ご妊娠・ご出産に関係のある感染症の検査・ご妊娠を妨げる子宮内膜症の検査などを行います。ご希望によりAMH(抗ミュラー管ホルモン:残存卵胞数の予測)の血液検査も可能です。

更年期障害

更年期の女性はエストロゲンの分泌が低下することが原因でほてり・動悸・発汗・冷えなどの不快症状が出現します。
更年期障害の治療では、症状に合わせた漢方療法や、不足したエストロゲンの補充をするホルモン療法を行っております。

性感染症

性感染症(性病/STI)とは、病原菌を保有する異性との性行為などの接触によって皮膚や性器に感染症を引き起こすことです。性感染症にはさまざまな種類があり、性別によって発生する箇所や症状にも違いがあります。
原因となる感染症にもよって異なりますが、それぞれの症状は、オリモノの量が増えたり色が変わる、性器や周辺の痛み・かゆみ・しこり・腫れ、不正出血などが出ます。
どれが一つでも症状があったり、もし少しでも疑いがある場合は早めに受診いただき、治療するようにしましょう。原因によっては、放置すると不妊の原因になるものもあります。

各種ワクチン

子宮頸がんワクチン、風疹麻疹ワクチン、インフルエンザワクチン、RSウイルスワクチンにも対応しています。